夏休みシーズンに突入し、別荘やセカンドハウスに滞在する方も多いのではないでしょうか。
しかし、自然の多い別荘地では、雑草とは切っても切れない関係にあります。
特に5~7月は雑草の成長が早いので、夏の別荘利用を迎える頃には草刈りが必要になります。
しかし放っておくと景観もよくないですし、なによりせっかくの別荘でのんびりできないですよね。
「なるべく労力をかけずに草刈りをしたい!」
そんな方に向けて今回は草刈りを効率よく行うコツと、おすすめの草刈り機をご紹介します。
草刈りの必要性

草刈りは、庭をきれいに保つのに欠かせない作業です。
手入れをせずに放っておけば雑草が伸び放題になり、時間とともにその状態はひどくなっていきます。
ここでは草刈りの必要性についてご説明します。
①景観が良くなる
別荘に訪れるほとんどの理由は「リラックスしたい」「リフレッシュしたい」でしょう。
整然と刈り込まれた庭は、見た目だけでなく心理的な面でも快適さを提供します。
草刈りを行うことで、庭が心地よい空間となり、リラックスした時間を過ごすことができます。
②害虫の発生を抑制する
雑草は害虫にとって快適な生育環境となります。
春には毛虫、夏になれば蚊やムカデなど危険な害虫が多くなります。
このことからも、雑草はなるべく早めに取り除いて、害虫の住処にならないようにしましょう。
③野菜や草花の生育を促進する
別荘やセカンドハウスで野菜や花を育てている場合、雑草はそれらの生育を妨げる要因になります。
本来は草花に与えたい肥料の栄養を雑草が奪ってしまい、思い通りの家庭菜園やガーデニングが楽しめなくなってしまうため、草刈りは必要となります。
④建物の安全確保
雑草も背丈ほどの高さに生い茂る状態まで放置してしまったり、竹が生えてきたり、ツル科の植物が建物にまで伸びてくると次第に除去が困難になります。
松・竹・藤は根が丈夫なため、コンクリートの基礎を貫通してしまったり、ブロックの隙間に入り込んで擁壁を破壊したりと建物への被害も出てくる可能性があります。
⑤不法投棄を防ぐ
雑草を伸ばしっぱなしにしていると、長期間不在だということがわかってしまうため、空き缶やペットボトルなどのごみを捨てられてしまうこともあります。
それだけでなくひどい場合には冷蔵庫や古タイヤなど、処分費用がかかるごみを放置されることもあります。
もちろん不法投棄は犯罪です。
しかし敷地内にゴミが放置された場合は、誰が放置したかわからないと土地所有者が処分することとなっているため、処理費の負担が発生してしまいます。
そうならないためにも草刈りをして庭を整備することで、不法投棄をされにくい環境を作ることができます。
いつがいい?草刈りのタイミング

草刈りは以下の時期が最適と言われています。
初夏:6月~7月
この時期は草が最も生長する時期です。そのため、この時期に草刈りをしておけば、草が伸びすぎてしまうことを防ぐことができます。
初秋:9月~10月
この時期は夏の暑さによって疲弊した草木が徐々に成長が緩やかになる時期です。
この時期に草刈りをすると、雑草にとってダメージが大きく生長するエネルギーを奪うことができます。
また、初秋の草刈りは、草木が冬の休眠に入る前に雑草の種をばらまくのを防ぐ効果もあります。
初冬:11月~12月
この時期になると枯れ草が増えるため、楽に草刈りができる時期です。
野菜や花を育てている人は、枯れ草を放置してしまうと、春の種撒きの際の障害にもなりかねません。
全てのタイミングで草刈りができると良いですが、6〜7月と11〜12月の年2回は行いたいところです。
草刈りは通年でもOK
草刈りは上記のタイミング以外で行ってはいけないということでもありません。
別荘に訪れるタイミングや、庭の植物の種類や草の成長具合によっても草刈りの頻度は変わるため、柔軟に対応することが重要です。
そのため庭の草が過度に伸びて見栄えが悪くなってきたら、適切なタイミングで草刈りを行うようにしましょう。
草刈りを効率よく行うコツ

草刈りの必要性はわかっていても、実際には労力がかかるため、なかなか腰が重い作業ではあります。
そこで、労力を最小限に抑えるために、ここでは草刈りを効率よく行うコツをご紹介します。
①雨後を狙う
草刈りに最適な時期は6~7月、9~10月、11~12月の年3回とお伝えしました。
効率よく行うためには上記の時期で、雨が降った後を狙います。
晴天が続いて草がクタッとしているときに刈ると道具に絡みやすく作業効率が落ちます。
対して、雨の2~3日後ならスパッと刈れるため、これだけでかなり作業負担とストレスを減らせるでしょう。
②準備:服装
別荘の庭の草刈りだからと言って油断はできません。
伸びきっている草の中には危険な虫が潜んでいることもあるため、肌を露出する服装はなるべく控えましょう。
他にも、刈った草や石などが飛んで怪我をしないように作業の服装は長袖長ズボンが基本です。
他にも手袋と、熱中症を防ぐ為に帽子も被りましょう。
足元はサンダルではなくスニーカーなど、動きやすく足を守れる物を選びましょう。
草刈り機を使用する方は、ゴーグルなどがあると目に異物が入らないので安心です。
③準備:道具
草を刈るのに必要な鎌や電動の草刈り機、刈った後の草を集めるのにあると便利なレーキなどがあると良いでしょう。
草刈りの範囲が狭いのであれば鎌一つで十分ですが、庭全体の草刈りを予定している方は草刈り機を使った方が体への負担が防げるのでおすすめですす。
また、細かい雑草などをハサミで切りたい時には剪定バサミなどがあると便利です。
刈った草は燃えるゴミ袋に入れて捨てる事ができるので、ゴミ袋の準備も忘れずにしましょう。
④敷地の確認
草刈りを行う前に庭の敷地をよく確認し、ゴミや石、障害物などがないか確認しましょう。
特に草刈り機を使用する場合は、障害物や石に刃があたるとケガに繋がるため、予め取り除いておきましょう。
⑤草を刈る
ここから草を刈っていきます。
まず草刈りの基本的なやり方ですが、刈る場所は成長点より下の部分を狙ってカットしてください。
草には成長点と呼ばれる部位があり、この成長点を残して草を刈ってしまうと、ここから草がどんどん成長しています。
しかし、成長点の下の部位から刈ってしまえば、草の成長を遅らせる事ができるので、綺麗な庭をキープしやすくなるでしょう。
成長点とは、主に根っこの部分に存在するので、草を刈る時には根元を処理する事を意識してみてください。
⑥根を抜く
雑草は草の部分を切るのではなく、根を引き抜く事がポイントです。
葉の部分を刈ることは、一見綺麗に見えるのですが、直ぐに草が生えてきます。
葉の部分は、先ほどもご紹介した成長点の上にあるものなので、一時的に草が無くなっても10日ほどであっという間に伸びてきます。
軽く引っ張って根っこごと抜ける草もあれば、しぶとい草もあります。
特に土が硬い場所は根っこを引き抜くのにも力がいるので、そのような時には地面を少し濡らして土を柔らかくしてあげましょう。
また、スコップやねじり鎌などのアイテムを使うことで効率よく根を抜く事ができます。
⑦後片づけ
抜いた後の雑草を庭の隅に寄せておく方もいますが、実は抜いた草は生き続けるので、その辺に山積みにするのはおすすめしません。
せっかく抜いても地面に放置しておいては、再び根付いてしまうからです。
そうなると燃えるゴミとして捨てることになりますが、大きな庭の場合は大量のごみが出てしまいますし、自治体によっては大量のゴミを一度に回収してくれない場合もあります。
そこで試してもらいたいのが、乾燥させ土に循環させる方法です。
まずは抜いた雑草を熊手やほうきなどでかき集めます。
次に集めた雑草を乾燥させます。
乾燥させる方法としては、なるべく全体に日光が当たるように山積みにはせずに、並べるようにしましょう。
地面に直接置くのではなく、シートの上などに置くと均一に乾燥させる事ができ、再度根をはって成長することも防げます。
乾燥したら庭の地面を掘って埋めましょう。
【タイプ別】おすすめ草刈り機

草刈り機にはさまざまなタイプがありますが、「どれを選んでよいのかわからない」という方にタイプ別のおすすめ草刈り機をご紹介します。
草刈り機を選ぶポイント
草刈機を選ぶポイントは大きく3つあります。
①動力
②刃の種類
③ハンドルの形状
動力は草を刈る量に合わせて、電動式かエンジン式かを考えましょう。
刃は、安全性や草の硬さによって選ぶ必要があります。
ハンドルの形は斜面などでの取り回しのしやすさに関わります。
違いを理解して、ご自身に合ったものを選びましょう。
動力を選ぶ
草刈機の動力は充電式、コード式、エンジン式の3種類があります。
充電式はコードレスで取り回しがしやすく、電源を取るのが難しい場所に適しています。
但し稼働時間に限りがあるため、広い土地を刈るのには向いていません。
コード式は長時間使えますが、電源の確保が必要なため使用する場所にコンセントや延長コードが必要となります。
エンジン式はパワーがあり、広い土地に向いています。
30坪以上の土地ならば、エンジン式がおすすめです。
■庭が広い・効率重視におすすめ
京セラ(Kyocera) エンジン刈払機 EKM-2630
両手ハンドルタイプのエンジン刈払機でメンテナンスが楽で頑丈なうえチップソーもナイロンコードも使えます。
眼鏡や工具類の付属品も付属しています。
刃を選ぶ
刃は金属タイプ、ナイロンカッターの2種類です。
金属タイプは、よく見かける草刈機についている丸い刃です。
「チップソー」と呼ばれることも多いです。
強度があるので、硬い茎や細い竹も刈ることができます。
ナイロンカッターはナイロンの紐が高速で回転することによって、草を刈り取る仕組みです。
金属タイプに比べるとパワーは劣りますが、致命的な怪我に繋がりにくいため、草刈りに慣れていない方におすすめです。
また、壁や塀・フェンス際の草刈りでは、ナイロンコードの方が金属刃よりも傷つける可能性は減ります。
■初心者におすすめ
アイリスオーヤマ 充電式草刈り機 ナイロンブレード JGT230
樹脂製ナイロンブレード仕様なので、花壇・外壁・庭木を傷つけず、壁際まで雑草だけをしっかり刈り取ります。
替えブレード10枚が付属。初めての草刈り機としてもおすすめです。
ハンドルを選ぶ
ハンドルは両手ハンドル、ループハンドル、ツーグリップハンドルの3種類があります。
両手ハンドルは刃から伸びたシャフトにU字のハンドルがついている、一番よく見かけるタイプです。
使用者と刃の距離が一定のため事故は少ないですが、それは大きな動きができないということでもあるので、傾斜や障害物の多い場所には向きません。
ループハンドルは持ち手がシャフトについたタイプです。
ハンドルを左手で握り、上下の調節が可能となっています。そのため両手ハンドルが苦手とした傾斜での作業が可能です。
体勢を固定せずに使えるため、一番負担の少ないタイプですが、操作性に優れる反面、自分の足を傷つける可能性もあります。
ツーグリップハンドルはほかの2タイプからハンドルを取ったような形状となっています。
直接棒を動かすので、傾斜や障害物の多い場所など、細かい作業に威力を発揮します。
その反面、扱いが難しく腕への負担も大きいため、広範囲の平地を刈るのには向いていません。
■プロ仕様の草刈り機
ゼノア 刈払機 ジャストシリーズTRZ265W
操作性と機能性を兼ね備えた両手ハンドルタイプです。エンジンにはゼノア独自の「ストラト・チャージドエンジン」を搭載。
環境に配慮されたハイパワーエンジンで畔刈りや家周りの草刈りに活躍します。
ナイロンカッターにも対応。
業者への依頼も視野にいれよう

今回、効率よく草刈りをするコツをお伝えしてきましたが、それでも草刈りはそれなりに大変な作業です。
そんな時は業者に依頼するという方法もあります。
依頼することで時間が確保される以外にも、以下のようなメリットがあります。
メリット①危険を回避
慣れていない方が草刈り機を使うとなると怪我をしてしまう可能性があります。
その為、機械を使うのが不安な方は業者に依頼するのがおすすめです。
また、草が生えている所には蛇や蜂など、危険な生き物が潜んでいる事もあります。
草が伸びきっている場所は生き物にとっては隠れ場所になるので、いつの間にか庭に住み着いていたり、たまたまその時に居合わせる事もあるでしょう。
虫などが苦手な方は、ご自身で草刈りをするよりも業者に依頼した方が安心できます。
メリット②熱中症の予防
夏場は特にですが、野外の作業では熱中症が心配です。
熱中症は、自分でも気がついていない可能性があるので危険です。
実は晴れの日だけでなく曇りの日にも熱中症にはなりやすいので注意しましょう。
そこまで暑くなかったしても、普段外に出る機会が少ない方が無理をすると体調を崩す可能性もあります。
普段外で作業をすることに慣れていない方は業者に依頼するのがおすすめです。
メリット③後処理の手間がいらない
庭の敷地が広い別荘では、自分たちだけで処理をするのは大変です。
敷地が広いと場合によっては数日に分けて草刈りをしなければならず、別荘滞在中は毎日草刈りということにもなってしまいかねません。
貴重な休暇を草刈りに費やすのももったいないため、業者に依頼して綺麗に整えてもらうというのもおすすめです。
草刈りを行っている業者は全国各地にあり、ネットで簡単に探すことができます。
相場は業者によって幅があるため何社か見積りを取ることをおすすめします。
また、業者によっては立会いが必要な場合もありますので、別荘不在中に作業を依頼したい場合は別荘管理会社もおすすめです。
まとめ
今回は草刈りを効率よく行うコツと、おすすめの草刈り機ご紹介します。
- 草刈りは適した時期と正しいやり方で効率UP
- 草刈り機は庭の広さと環境に合わせて購入しよう
- 業者に依頼することで時間と安全の確保が可能

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