暖かい陽気になってきて、いよいよレジャーシーズンが到来です。
春休みや連休などで別荘へ向かうという人も増えてきているのではないでしょうか。
しかし、花粉症持ちにとって、春の別荘滞在は憂鬱な季節となることもあります。
日本人の2人に1人と言われている花粉症。
特に春はスギやヒノキなどの花粉が大量に飛散するため、花粉症患者にとって最も辛い時期となります。
せっかくの別荘滞在を花粉症で台無しにしたくないですよね。
そこで、今回は別荘に滞在中の花粉症対策について解説します。
家電、家具、対策グッズなど、様々な対策方法を紹介しているので、自分に合った対策を見つけて、快適な別荘滞在を楽しみましょう。
花粉症は日本人の2人に1人

環境省の調査によると、2019年の日本全国の花粉症有症率は42.5%で、約2人に1人が花粉症を持っていることになります。
近年、花粉症患者は増加傾向にあり、1998年には19.6%だったのが、2019年には42.5%まで上昇しています。
増加の背景には、地球温暖化の影響で、スギやヒノキなどの花粉症の原因となる植物の生育が促進されているのではないかと言われています。
また、 エアコンの普及や食生活の変化など、生活習慣の変化が花粉症の発症リスクを高める可能性があるとも言われています。
花粉症有症率は地域によって差があります。
ウェザーニュースアプリのユーザーアンケート(10,567人回答)によると、「花粉症」と回答した方は55%で、2人に1人以上が花粉症と答えています。
都道府県別にみると、最も花粉症の方の割合が高かったのは山梨県で63.1%、2位は静岡県で62.5%、3位は埼玉県で62.0%という結果でした。
全国平均の55%を超える県は本州の太平洋側に集中しており、特に関東甲信と東海で60%を超える県が多いという結果となりました。
花粉は一年中飛んでいる

花粉のシーズンは「春」というイメージがあるかもしれませんが、これは最も有症者の多いスギ花粉が春先に飛び始めることが影響しています。
しかし、日本には、スギ、ヒノキ、カモガヤ、イネ科、ヨモギなど、多くの種類の花粉が存在し、地域によって飛散時期は異なりますが、ほぼ一年を通して何かしらの花粉が飛んでいます。
一般的な花粉の種類と時期は以下の通りです。
冬~春に飛散する花粉
スギ
1月下旬から4月上旬にかけて飛散します。
飛距離が長く、日本全国で最も多くの人が花粉症を発症する原因となる花粉です。
ヒノキ
2月中旬から5月上旬にかけて飛散します。
スギと同じく飛距離が長く、花粉症と合わせて発症する人が多い花粉です。
シラカバ
3月~4月にかけて飛散します。
北海道を中心に東北地方で多くの人が花粉症を発症する原因となる花粉です。
夏~秋に飛散する花粉
カモガヤなどのイネ科
4月下旬~10月にかけて飛散します。
ピークは5~6月と9月は飛散量が多くなります。
スギ・ヒノキ花粉だと思っていたのに、6月を過ぎてもアレルギー症状が続いた場合、実はイネ科のアレルギーだったということもあります。
ヨモギ
8月中旬から10月中旬にかけて飛散します。
飛距離は数十メートルと言われており、あまり遠くまで飛ばないのですが、全国の河川敷、空き地に見られ、秋の花粉症の原因となる代表的な花粉です。
ブタクサ
8月中旬から10月中旬にかけて飛散します。
ヨモギと同様に、秋の花粉症の原因となる代表的な花粉です。
花粉症によるアレルギー症状は生活の質(QOL)を下げるとして、様々な研究や対策が講じられています。
別荘のある地域の花粉飛散時期を把握し、適切な対策をしましょう。
別荘へ行く際に気をつけたいこと

花粉シーズンに別荘へ行く際に気をつけたいことは、基本的に普段の対策と同じです。
しかし、環境によってはスギやヒノキの飛散量が多く、より対策が必要な場合もあるかもしれません。
ここでは、花粉シーズンに気をつけたいことをご紹介します。
①花粉情報を確認する
花粉症でお悩みの方は、日ごろから花粉の飛散状況を確認しているかと思いますが、別荘地に行く際にも、その地域の飛散状況を確認しましょう。
天気予報だけでなく、詳細な花粉情報を確認できるサイトやアプリもあるため活用しましょう。
②対策グッズを持参する
マスク、花粉対策めがね、アレルギー薬などの花粉症対策グッズを忘れずに持参しましょう。
また、衣服はなるべく花粉が付着しにくいツルツルした素材を選び、別荘に入る前には花粉を払い落とすようにしましょう。
その他、花粉対策の衣類ミストや洋服ブラシもあると良いでしょう。
③室内環境を整える
場所によってはゴールデンウイークの5月でも花粉が飛散しています。
そのため、花粉シーズンに利用することが多い場合は、空気清浄機を設置して、室内の花粉を減らしましょう。
また、掃除をこまめにして、花粉を溜めないようにしましょう。
花粉対策:家電編

花粉対策の家電には空気清浄機を始め様々な物があります。
ここでは花粉対策に有効な家電についてまとめましたので、ご自身の生活スタイルや環境に合わせて取り入れると良いでしょう。
空気清浄機/加湿空気清浄機
花粉対策家電の定番として挙げられるのが、空気清浄機です。
空気清浄機は、花粉を吸い取って室内に漂う花粉の量を減らすことができます。
また、部屋全体を清浄できるので、窓を開けられない花粉シーズンでも快適に過ごすことができるというメリットもあります。
更に加湿機能を搭載していると、花粉が水分を含むので家の中で舞い上がりにくくなるため、より快適に過ごすことができるでしょう。
設置するのは、花粉が入り込みやすい玄関がおすすめです。
ロボット掃除機
どんなに気をつけても花粉は部屋に侵入してしまいます。
掃除中に舞い上がる花粉で辛い、、、そんな時におすすめなのが、ロボット掃除機です。
ロボット掃除機は、タイマー設定やマッピング機能を使って、自動で床掃除を行うことができるため、花粉に触れる機会を減らすことができます。
さらに、人の手が届きにくい場所も掃除できるため、花粉が溜まりやすい場所もしっかり掃除できるというメリットがあります。
また、水拭き対応のロボット掃除機なら吸い取るだけでなく、拭き取ることもできるため、より花粉をしっかりと取り除くことができます。
布団クリーナー
布団クリーナーは、寝具に付着したダニ・カビの他、花粉を取り除くアイテムとして役立ちます。
通常の掃除機で吸引するだけでも花粉を取り除くことは可能ですが、布団クリーナーは布団を掃除することに特化しているので、ヘッドが布団専用で取り回しやすく、吸引しやすい構造となっています
また、 多くの布団クリーナーには、叩き機能が搭載されており、叩き機能で布団を叩くことで花粉を浮き上がらせ、より効果的に除去することができます。
花粉対策:家具編

花粉症対策の家具選びは、花粉の付着を抑え、掃除を楽にすることがポイントです。
ツルツルした素材
素材は、合皮やビニールレザーなどの表面がツルツルした素材を選ぶと良いでしょう。
表面がツルツルした素材は、花粉が付きにくく、掃除も簡単です。
反対に、布製家具は花粉が付きやすく、掃除も大変なため花粉対策としてはあまりおすすめできません。
また、棚などの木目調の家具は、表面が平滑なものを選ぶと掃除がしやすく、反対に表面が凹凸していると花粉が溜まりやすくなります。
脚付きの家具
脚付きの家具は、床に直接触れないため、掃除がしやすく花粉が除去しやすいという点があります。
また、壁や床にぴったりくっついている家具よりも通気性や掃除がしやすいことで、カビ抑制のメリットもあります。
水洗いできる物
ラグマットやソファーカバーなどの布製品は花粉が溜まりやすいため、水洗いができこまめに洗濯できるものがおすすめです。
カーテンで対策
室内に侵入してくる花粉のうち、約6割が換気によるものといわれています。
そこで花粉をキャッチするレースカーテンを使うのも良いでしょう。
花粉キャッチカーテンは繊維そのものがフィルター機能を持っているため、吸着した花粉を室内に通しにくくなっています。
また、ほとんどの製品が水洗い可能なため、自宅で簡単に洗濯ができ、常に清潔に保つことができます。
花粉対策:グッズ編

洋服ブラシ
洋服に花粉が付着したまま部屋に入ると、他の場所にも花粉がついてしまいます。
玄関に上がる前に、手で払うだけでも効果がありますが、洋服ブラシを使うと効果的です。
特に綿素材の洋服には繊維の奥深くに花粉が潜り込んでいるので、洋服ブラシで花粉を掻き出しましょう。
素材によって使用するブラシも変わってきますので、トレンチコートなど、よく来ている洋服の素材に合わせて選ぶと良いでしょう。
花粉用フィルター
花粉・埃対策として、エアコンの上部や、壁の通風孔に張り付けるタイプの花粉キャッチフィルターが売られています。
通風孔に貼る事で外からの花粉の侵入を抑えられますし、エアコンに取り付けることで部屋中に花粉をまき散らすことがなくなります。
静電気防止スプレー
静電気が発生すると、花粉が付着しやすくなります。
静電気は主に乾燥している環境や、化学繊維の衣類に発生しやすく、花粉の季節は静電気が発生しやすい季節とも言えるのです。
そこで、衣類などの布製品へ静電気防止スプレーすることで花粉をつきにくくする効果が期待できます。
外出前などにスプレーしておくことで、花粉の付着を防ぎ家に持ち込む量を減らすことができるでしょう。

まとめ
今回は別荘に滞在中の花粉症対策について解説します。
家電、家具、対策グッズなど、様々な対策方法を紹介しているので、自分に合った対策を見つけて、快適な別荘滞在を楽しみましょう。
- 日本人の2人に1人が花粉症であり、1年中飛散している
- 花粉対策の家電や、花粉の付きにくい素材の家具、衣類を選ぼう
- 別荘での花粉対策も万全にして快適な滞在を
