別荘・セカンドハウスを購入したら、庭づくりをしたいという人も多いのではないでしょうか。
ガーデニングや芝生の庭、BBQができるスペースなど、
美しい庭で、自然を感じ、リフレッシュしたいですよね。
しかし、広い庭も管理が行き届かなけば、荒れ放題になってしまいます。
そのため、日常生活をしていない別荘・セカンドハウスの庭は、管理のしやすさが鍵となります。
今回は、別荘・セカンドハウスの庭を、手間をかけずに美しく保つための庭づくりのポイントを解説します。
別荘所有者・二拠点生活者の6割が戸建て

別荘や、二拠点生活者のセカンドハウスは約6割が「戸建て」と言われています。
都会に比べると地価が安い地方での別荘、二拠点生活の場合、戸建てを選ぶ人が多いという事は、庭のある生活への憧れを示しているとも言えるでしょう。
広い庭は、ガーデニングや家庭菜園、ウッドデッキでBBQを楽しんだり、子供の遊び場やペットを安心して遊ばせることができます。
また、緑豊かな庭は、心身のリラックス効果をもたらし、ストレスを軽減したり、鳥のさえずりや虫の音など、自然の音を聞きながら、穏やかな時間を過ごすことができます。
ちなみに、別荘とセカンドハウスの違いは、「休暇などの時に避暑や避寒といった目的で利用するためのもの」が別荘。
一方、セカンドハウスは「通勤を便利にするため」や「週末を快適に過ごすため」のものです。
日々の通勤に不可欠だったり、週末のたびに帰ったりするのであれば別荘地にあってもセカンドハウスと言えます。
別荘・セカンドハウスの管理は大変

別荘やセカンドハウスでの生活は余暇をのんびり過ごしたり、趣味でリフレッシュしたりとメリットがたくさんあります。
しかし、別荘やセカンドハウスは毎日住んでいるわけでなく、不在がちになってしまうため、管理が大変な側面もあります。
建物の管理
長期的に家を空ける場合、定期的な換気や掃除、害虫対策などが必要になります。
また、 給排水設備、電気設備、暖房設備などが故障した場合、迅速に対応しなければなりませんが、不在が多いと気づくのが遅れたり、対応のために何度も足を運ぶ必要がでてくることもあります。
特に冬場など、急な故障は大きな問題に発展する可能性があります。
他にも、長期不在時は空き巣などの被害に遭うリスクが高まるため、しっかりと対策を講じる必要があります。
庭の管理
庭はどうしても雑草が生えてくるため、定期的な草むしりが欠かせません。
特に梅雨時期や夏の成長が早い時期は、こまめな手入れが必要です。
また、庭木がある場合は、大きくなりすぎると剪定が必要になります。
ガーデニングが趣味、自分好みに庭づくりをしている場合は、植栽によっては、こまめな水やりが必要です。
特に夏場は、水やりを怠ると植物が枯れてしまうことがあります。
【別荘・セカンドハウス】管理しやすい庭づくりのポイント

せっかくの広い敷地があるのですから庭づくりをしたいという人も多いでしょう。
しかし、庭を美しいままキープするには、定期的な手入れが欠かせません。
小まめに庭の手入れが出来ないことも多い別荘やセカンドハウス。
ここでは管理しやすい庭づくりのポイントをご紹介します。
①庭の維持管理を考える
別荘・セカンドハウスの庭を作る上でまず考えなければならないのは、使用頻度です。
セカンドハウスの場合、頻繁に訪れる人は多いと思いますが、別荘の場合は夏や冬の長期休暇だけしか訪れないということもあるでしょう。
頻度が少ない場合、小まめに手入れが出来ない分、雑草対策の時間や費用がかかります。
そのため、極力手入れのいらない庭づくりを考えたいものです。
たとえば、葉が落ちない植物や剪定が不要な植物、生命力の強い植物など、お手入れが簡単な植物を中心に植えると負担を軽減できます。
自身で庭の維持管理をする場合、目安としては、広くても敷地の30%程度を庭として利用する計画にするとよいでしょう。
②環境にあった庭木の選択
樹木の選び方も大切です。
人気別荘地に多いシラカバは美しい木ですが、成長が早いため幹が柔らかく、虫に食べられやすいので定期的なメンテナンスが必要です。
また、落葉樹のため冬には落ち葉の清掃が不可欠です。
そのため手入れの少ない庭木を選ぶ場合は、落葉しない常緑樹がおすすめです。
中でも人気なのは「シマトネリコ」や「ソヨゴ」、「オリーブ」です。
シマトネリコは病害虫が付きにくいことも人気のポイントで、洋風のお庭に合うおしゃれな庭木です。
しかし、寒さに弱い樹木なため、寒冷地では落葉する場合もあるため、注意が必要です。
ソヨゴは常緑では珍しく花と実が楽しめます。
成長が遅く大きくなりすぎる心配がなく、管理もほとんど必要としません。
常緑広葉樹でもトップクラスに寒さに強く、寒冷地(主に東北地方)であれば心配なく植えることが可能です。
木を植えた後は根がつくまでしばらく水やりが必要になるので、自分で管理するのか誰かに頼むのかを考えることが必要です。
③成長の速すぎない庭木を選ぶ
庭先を賑やかにする庭木を選ぶ際にも注意が必要です。
成長の遅い樹木を選ぶと、庭木の剪定頻度は少なくて済みます。
自然のままの形がきれいな木を選ぶことも大切です。
マツなどの木をきれいな形に保つにはプロによる定期的な剪定が欠かせません。
そのような手間を省くには、アオダモやソヨゴなど、自然のままでも樹形がきれいなものを選ぶとよいでしょう。
④デッキ・タイルで雑草を抑制する
庭の中にデッキやタイルなどを設置すると、くつろぎのスペースが確保できます。
雑草が生えうるスペースの減少にもつながるため、手入れのいらない庭をつくる時に取り入れたいアイテムです。
ただし、この場合も手入れの頻度を減らすためには素材選びの工夫が大切になります。
天然木のウッドデッキは、天候の影響を受けて変色や色あせを起こしやすいのが難点です。
一方、人工木を使ったデッキであれば、天然木よりも丈夫なのでメンテナンスの手間を大きく減らすことができます。
特に、日陰の時間が多くなるスペースへの設置は、人工木がおすすめです。
手入れの少なさに加え、天然木のような手触りや雰囲気を求める方は、人工木のデッキを検討してみてください。
タイルデッキはレイアウトを自由自在に組めるのが強みです。
日差しによる経年劣化の心配がなく、耐久性に優れている点もメリットです。
デッキのメンテナンスの手間やコストを抑えたい場合にもおすすめの素材といえます。
⑤防草シートと人工芝を使う
雑草の生育には光・水・空気が必要です。
防草シートは雑草の生育に必要な「光」を遮断することで雑草の光合成を抑え、最終的には雑草を絶やしてくれます。
雑草をエサとする虫対策にも有効です。
人工芝と合わせることで、景観を損なわず、雑草の抑制になります。
また、人工芝は天然芝と比べて管理の手間が必要なく、日当たりに左右されることもないため、場所を選ばないというメリットがあります。
それでも庭のお手入れは必要

前項では管理しやすい庭づくりのポイントをご紹介しました。
しかし、まったく雑草の手入れが不要になることはありません。
庭木がある場合、長い年月の中では剪定や手入れも必要となってくるでしょう。
ここでは庭の手入れを行う際の方法と注意点をご紹介します。
庭木の手入れ
庭木の手入れとは、基本的に剪定作業を指します。
見た目をキレイにするだけでなく、枝を切ることで養分の巡りをよくしたり病虫害の発生を防ぐ効果があります。
落葉樹は冬に1回、常緑樹は5下旬~6月に1回の剪定作業を行いましょう。
もし全く手入れをしないと、庭木がどんどん高くなって自身での剪定は難しくなります。
専門業者に依頼するにも高木の剪定は「高所作業」になり、依頼料も高額になってしまいます。
また、剪定しないで放っておくと庭木の枝葉が敷地外に落ちてしまうかもしれません。
落ちた枝葉が隣近所の敷地に入ると、ご近所トラブルの原因になりかねないので注意が必要です。
雑草の手入れ
雑草を自分で抜けばコストはかかりませんが、せっかく別荘やセカンドハウスに来たのに、庭の手入れに時間を取られるのはもったいないですよね。
そこで、環境に優しい除草剤を撒くのも1つの方法です。
草刈機で刈り取る方法もありますが、すぐに伸びてきてしまうというデメリットもあります。
また、別荘の管理会社や業者に頼めば、費用はかかりますが庭の手入れをしてもらうことができます。
長く良好に不動産を維持していきたいと考えるなら、維持管理をプロに依頼することも良い選択です。
まとめ
今回は、別荘・セカンドハウスの庭を、手間をかけずに美しく保つための庭づくりのポイントを解説しました。
- 別荘・セカンドハウスは庭の手入れに時間や費用がかかる
- 雑草を抑制するアイテムを使う、手入れのいらない庭木を植栽するなどがポイント
- それでも庭の手入れは必要なので、小まめな手入れと業者依頼も検討しよう

不在がちな別荘の
建物管理・防犯強化に