「コリビング」という言葉をご存じですか?
聞いたことがない、という人の方が多いかもしれません。
コリビングとは、シェアハウスとワーキングスペースの両方の機能をもち、フリーランスで働く若い世代を中心に注目を集め始めています。
しかし、具体的にはどのような暮らし方なのかよくわからないという方も多いでしょう。
今回は、コリビングとは何か、メリットや注意点、コリビング物件のおすすめの探し方を紹介します。
コリビングとは?

コリビング(Co-Living)とは、居住空間を共有するシェアハウスと、仕事をする空間を共有するワーキングスペースの2つ併せ持った、「住職一体型施設」のことを指します。
新型コロナウイルス感染症の影響により、リモートワークが定着し、人との関係が疎遠になったと感じる人もいるのではないでしょうか。
そんな中、同じ目的をもった仲間同士で一緒に住み、しかも仕事もできるコリビングという新しい暮らし方が、若い世代を中心に注目され始めています。
欧米などでは既に定着しているスタイルで、リモートワークが定着しつつある日本にも合ってきているといえるでしょう。
コリビングを利用することで、仕事をしながらほどよい距離感で人との繋がりを感じられるため、孤独感や疎外感を感じることなく、楽しく充実した生活を送ることができます。
シェアハウスとの違い

「コリビングとシェアハウスって同じでは?」と思われる方もいるでしょう。
複数人で一緒に住むという点はシェアハウスと同じなのですが、どのような役割を兼ねているのかが異なります。
コリビングは複数人で居住することに加えて、仕事ができる環境やスペースを兼ねていることが特徴です。
コリビングでは、居住者同士のつながりを大切にしている所も多く、交流を活性化するためにイベントが定期的に開催されていることが多いです。
それがきっかけで、コリビング内で新しいプロジェクトやビジネスが生まれることもあるそうです。
また、コリビングは、居住者同士の交流を活性化するため、共有部の施設が充実していることが多いです。
キッチンは広々としているので仲間と一緒に料理をしたり、施設によってはフィットネスやシアタールームがあったりと充実して過ごせます。
コリビングに住むメリットは?

コリビングに住むメリットは以下が挙げられます。
住人との交流機会が多い
コリビングは共同生活ですので、住人同士との交流機会に恵まれているのが一番のメリットです。
現代人は交流が不足している、といわれることが多いですが、コリビングはそうした問題を解消しやすい場所としても考えられます。
実際、コリビングの中には利用者同士の交流を活発にするために、イベントを開催しているところも多く、交流を重要視していることが伺えます。
また、掃除や料理といった家事も共同で分担して行うことになるため、一緒に住むにつれて信頼関係が生まれやすいといえます。
仕事のモチベーションアップやスキルアップ
コリビングは、住むだけではなく「働く場所」として活用できるのがメリットです。
コリビングを利用している人には、フリーランスが多い傾向にあり、目標をしっかりと持っている人や、仕事に対するモチベーションが高い人も多いです。
そのため、良い影響を受け、自分の仕事に対するモチベーションを高めることにもつながりますし、新たなネットワークやスキルアップにつなげられるのも魅力です。
生活費を抑えることができる
リモートワークの普及により、ノマドワークを考えている人も多いのではないでしょうか。
ただ、心配なのは費用面です。
ノマドワークを行う場合、毎回カフェなどを利用するとなるとかなり高額になります。
またコワーキングスペースを借りるといった場合でもそれなりに費用がかかりますし、都度予約をする手間もあります。
一方コリビングでは、住まいと仕事をするスペースが一体化しており、さらに複数人で一つの物件をシェアするため、同じような立地の一人暮らしやノマドワークと比べて、設備の良い環境で、且つ生活費を抑えることができます。
コリビングの注意点は?

コリビングにはメリットの反面、注意点もあります。
一人の時間が取りづらくなる
コリビングは、仕事の時間もプライベートの時間も同じ空間で過ごすことが多くなります。
共有スペースのほかに、個室があるかどうかは住居によって異なるため、人によっては毎日の生活が少し窮屈だと感じてしまうかもしれません。
住人同士の仲が良いとなおさら一人になる時間が少なくなるため、普段から一人で行動することが好きな人にとってはストレスになる可能性があります。
仕事とプライベートの切り替えがしにくい
コリビングは仕事もプライベートも同じ仲間で、時間と空間を共有します。
そのため、仕事をしている時間とプライベートの時間との境目が曖昧になりがちです。
また、自分がのんびりと過ごすつもりでも、他の人が熱心に仕事に取り組んでいると気持ちが休まらないこともあるでしょう。
自分に合った物件選びが重要
前述にあったように、一人の時間がとりづらい、仕事とプライベートの切り替えが曖昧とありますが、必ずしもそうだとは言い切れません。
施設によっては個室のワーキングスペースがあったり、住人との距離感が様々だったりします。
また、人によっては前述で挙げた注意点がデメリットにならないこともあります。
まずはどういった生活・仕事のスタイルを送りたいのかを考えて、ご自身にあったコリビングを探すことが大事です。

コリビング探しにおすすめサイト4選

コリビングができる住居を探すには、コリビングができる物件を取り扱っているサイトや、サブスクサービスを利用するのがおすすめです。
ここでは、おすすめの物件サイト、サブスクサービスを4つご紹介します。
①URABAN TERRACE(アーバンテラス)
株式会社共立メンテナンスが運営する、働く大人が豊かになれる場所をコンセプトとしたコリビング。
広いキッチンはもちろん、24時間利用できるフィットネスや防音シアターなど、設備が充実しています。
現在は南関東エリアと大阪で展開しています。

②SHARE PARK(シェアパーク)
東京近郊で展開しているシェアハウスの物件サイトです。
シェアハウスはもちろん、ワークスペース付物件を探すことができます。
他にもペット可物件や2人入居可物件もあるため、多彩なコリビングを探すことが可能です。

③SHARE HOUSE180°(シェアハウス ワンエイティ)
名古屋を拠点とした、東海エリアや東京近郊のコンセプトシェアハウスを運営している会社です。
全てのハウスが、デザイナーの手によってリノベーションされており、DIYシェアハウス、アウトドアなど、拠点ごとに異なるコンセプトがあります。
④LivingAnywhereCommons(リビングエニウェアコモンズ)
LIFULLが運営する、好きな時に好きな場所で働き、暮らすコミュニティ型多拠点コリビングです。
遊休施設をLivingAnywhere Commonsがリノベーションして運営する「オリジナル拠点」と、ゲストハウスやホステルと連携して提供する「パートナー拠点」の2種類があります。
すべての拠点がワークスペース、コミュニティスペースを備えており、目的に合わせて全国の拠点に滞在することができます。

まとめ
今回は、コリビングについてメリットや注意点、コリビング物件の探し方を紹介してきました。
- コリビングは、シェアハウスとワーキングスペースを併せ持った「住職一体型施設」
- 最大の魅力は、仲間との交流と、仕事のモチベーションアップ・スキルアップ
- コリビングは賃貸型と、拠点間を移動できるサブスク型とある
