二拠点生活は、近年ますます注目を集めています。
都市の便利さと自然の癒しを両方味わいたいと考える人々にとって、二つの拠点を持つことは理想的なライフスタイルと言えるでしょう。
しかし、そこには避けて通れないコストも存在します。
住居の維持費や二拠点先での生活費、そして移動にかかる交通費などです。
特に交通費は、多くの二拠点生活者を悩ませる課題です。
そこで今回は、2拠点先への移動費用を抑える方法を、公共交通機関と車移動に分けて徹底解説します。
二拠点生活(デュアルライフ)とは

二拠点生活(デュアルライフ)とは、2つの地域に生活拠点を持ちながら暮らすことを指します。
都会→田舎といった環境の違う場所でメリハリのある充実した日々を過ごしたいというライフスタイルが、コロナ禍以降、特に注目されてきました。
平日は都会、休日は地方で過ごす「週末田舎暮らし」をしている人もいれば、子供の長期休暇や、スキーやサーフィンなど趣味のために1~2ヶ月を地方や海外で過ごす人もいます。
これまでの二拠点生活は、富裕層や定年退職した方が豪華な別荘で悠々自適に暮らすイメージがありました。
しかし近年では、安価な空き家や、自治体のお試し移住プログラム、また月額料金で複数拠点を選ぶことができるシェアハウスのサブスクなど様々な選択肢が増えたため、30~40代の若年層にも二拠点生活がしやすい環境になったと言えるでしょう。
都会と田舎を行き来しながら、自分らしい暮らしを楽しむことができる二拠点生活は、新しいライフスタイルとしていま注目されています。
二拠点生活にかかる主な費用

①住宅費用
家を購入するなら取得費用や固定資産税、賃貸の場合でも初期費用や家賃がかかります。
さらには荷物を運ぶための引っ越し費用なども必要になってきます。
二拠点生活を始めるには、ちょうど引越し1回分の初期費用がかかると見積もっておくと良いでしょう。
②光熱費・生活費
それぞれの拠点での光熱費、食費、日用品費などの生活費もかかります。
毎月の固定費は2倍、変動費も1.5倍ほどになると考えられますから、生活コストが増えることも考慮しながら二拠点生活を始める必要があります。
③移動交通費
それぞれの拠点を移動するためには、移動交通費がかかります。
現在の住まいから距離のある地域で二拠点生活を始めたいと思った場合、移動のたびに新幹線代や飛行機代がかかってきます。
一回の出費は大きくなくとも、毎週のように長い距離を移動するなら、交通費だけでかなりの金額になりますので、後述する費用を抑える方法を活用しましょう。
移動費を抑える方法【公共交通機関編】

①金券ショップを利用する
全国各地に展開している金券ショップを覗いてみると、新幹線のチケットが販売されている可能性があります。
また、JRや航空会社の株主優待券を金券ショップで購入することで、割引価格で利用することができます。
駅の近くの金券ショップであれば、その駅発のチケットが売っている可能性があるので、探してみるのも良いでしょう。
ただし、有効期限のあるものがほとんどのため、購入する際は、自身の移動日程が有効期限内になっているかをしっかりと確認するようにしましょう。
②メルカリやYahoo!フリマを利用する
交通系の株主優待券は金券ショップの他に、メルカリやYahoo!フリマでも購入することが可能です。
こちらは個人間取引となるため、発送タイミングを選ぶことができませんが、金券ショップよりも格安で手に入る場合があります。
③青春18きっぷを利用する
JR各社で販売を行っている「青春18きっぷ」を利用する方法です。
青春18きっぷとは、全国のJR線の普通・快速電車が1日の間乗り放題となる切符です。
発売期間と利用期間が決められており、春・夏・冬の発売となっています。
青春18きっぷは5回分となっており、5日連続でも、複数回や複数人で分けて使ってもOKです。
1回分で、日付が変わらない限りはJR線のあるところであればどこにでも行くことができ、販売価格は12,050円となっています(おとなこども共通)
つまり1回あたり2,410円と場所によってはかなりお得となります。
また、青春18きっぷという名称ですが、年齢制限はなく誰でも使うことができます。
なお、新幹線には利用できず、普通電車しか利用できないため、この点には注意が必要です。
のんびりと移動で構わないという場合は、有用な節約手段であると言えるでしょう。
④早割やネット決済の割引を利用する
飛行機や新幹線、高速バス等は、早割を利用すれば格安に使うことができます。
早割は、乗車・搭乗日より一定期間以上早く予約を行うことで、格安でチケットを購入することができる制度です。
また、昨今は高速バスなど、ネットでの予約・決済で割引になるサービスもあるため、合わせて活用すると良いでしょう。
⑤飛行機の場合はマイルを利用する
頻繁に飛行機を利用する場合には、マイルを活用することで節約が可能です。
マイルは航空券と交換が可能なポイントで、ANAやJALなど、航空が会社が発行しているクレジットカードを利用すると貯めることができるポイントのことで、特典航空券と交換することができます。
マイルは一般の買い物や他のポイントとの交換でも入手することができます。
飛行機を利用することが多い人は、普段の買い物にマイルが貯まるクレジットカードを使うことで、結果的に交通費を節約することが可能です。
移動費を抑える方法【車編】

①高速道路の割引を利用する
高速道路には時間帯、曜日によって割引があります。
「ETC深夜割引」は、NEXCO3社が管理する高速自動車国道と一部の一般有料道路を毎日0時~4時の間、高速料金を30%割引するというものです。
また、ETC深夜割引については2025年3月頃に改定を予定しており、22時~翌5時へ拡大されます。
改定後は割引率は変わりませんが、適用時間帯の走行分のみが割引適用となります。
さらに、高速道路には「ETC休日割引」もあります。
ETC休日割引は土日祝日の終日が対象となる割引制度です。
休日割引は走行距離や利用回数の制限はなく30%の割引が受けられます。
ただし、ETCを搭載している普通車・軽自動車等(二輪車)に限定されます。
休日割引を適用させるには、土曜・日曜・祝日の0時から23時59分の時間に高速道路を利用することです。
しかし、二拠点先への移動は前日の金曜夜から移動するという方もいますよね。
この割引の良い点は、休日割引の対象時間帯の前後の走行も割引が適用される点です。
例えば、金曜の23時に高速道路に入り、土曜日の午前0時1分に降りても休日割引30%の対象になります。
また、休日を挟んで平日に降りても30%割引の対象となるので、週末移動がメインの方は活用したい割引です。
②ガソリンスタンドの会員カードを利用する
多くのガソリンスタンドには会員割引制度があり、自社が発行するアプリやクレジットカードの提示や決済の利用で、割引特典が受けられるようになります。
不定期にクーポンを発行しているガソリンスタンドもあるため、こまめにチェックしましょう。
また、ガソリンスタンドでは各種ポイントが貯まるサービスを実施しています。
「楽天ポイント」「Pontaポイント」「Vポイント」など、おなじみのポイントサービスを利用できるので、これらのポイントを日頃から活用している方は、お得にガソリンを購入できます。
まとめ
今回は、2拠点先への移動費用を抑える方法を、公共交通機関と車移動に分けてご紹介しました。
- 移動費は二拠点生活の中で負担になりやすい
- 公共交通機関を利用する場合は、株主優待券や早割などを利用
- 車移動の場合はETC割引、ガソリンスタンドの会員割引を利用