AI技術は年々進化しており、いまや特別な存在ではなく私たちの日常生活に深く浸透しています。
自動運転技術やAIライティングツール、音声アシスタントなど、目に見える形で私たちの生活に変化をもたらし、今後もその進化は加速していくでしょう。
今回は、私たちの生活に浸透しているAI技術はどんなものに使われているかを具体的な製品と合わせてご紹介します。
AIがもたらす新しいライフスタイル

AI技術の進化がもたらす変化とは?
近年、AI(人工知能)技術は驚異的な進化を遂げており、私たちの生活や仕事のあり方を大きく変えつつあります。
かつては一部の専門分野に限られていたAIの活用が、今では日常生活のあらゆるシーンに浸透してきました。
例えば、AIによる自動翻訳や文章生成ツールの発展により、異なる言語を話す人同士のコミュニケーションがよりスムーズになりました。
また、AIを活用したデータ分析や業務支援ツールは、企業の意思決定をサポートし、業務効率を飛躍的に向上させています。
仕事も生活もスマート化する時代
AIの進化により、単なる補助的な役割を超えて、私たちの働き方やライフスタイルそのものが変革を迎えています。
仕事の面では、ChatGPTやClaudeなどのAIライティングツールが文章作成やアイデア出しの効率を向上させ、Power BIなどのデータ分析AIが企業の意思決定をサポートするようになりました。
また、Google AssistantやNotion AIといったAI秘書・アシスタントがスケジュール管理やタスク整理を自動化し、業務の効率を飛躍的に向上させています。
一方で、生活面においても、Amazon Echoといったスマート家電が登場し、音声操作やアプリからの操作で家電を管理することができるようになりました。
こういったことから、今ではAIは私たちの日常に深く根付いています。
仕事を効率化するAI搭載WEBツール

ここでは、主に仕事面で活用できるAI技術を使ったのWEBツールについてご紹介します。
① AIライティング&チャットツール
AIライティング&チャットツールは、タスク管理やスケジュール調整、メール返信の自動化など、主に仕事の効率化を図るために活用することができます。
●ChatGPT
ChatGPT(チャットジーピーティー)はOpenAIが開発した対話型AIツールで、自然な文章生成が得意です。
文章の校正やアイデア出し、プログラミングコードの補助など幅広い用途で活用されています。
無料プランのほか、高度な機能を利用できる有料プラン(ChatGPT Plus)が月額20ドル~で提供されています。
●Google Gemini
Google Gemini(グーグル ジェミニ)はGoogleが開発したAIアシスタントで、検索エンジンやクラウドツールと連携した高度な情報処理能力を持っています。
特にビジネス向けの分析やリサーチ業務に強みを持ち、Google Workspaceとの親和性が高いのが特徴です。
Googleアカウントがあれば簡単に利用することが可能で、一般的な使用方法であれば無料版で問題なく利用できるでしょう。
●Microsoft Copilot
Microsoft Copilot(マイクロソフト コパイロット)は、Microsoft 365アプリケーションと連携して作業を支援するAIツールです。
WordやExcelでの文書作成やデータ分析を効率化することが可能です。
CopilotはMicrosoft 365の一部として提供され、法人向けプランで利用可能です。
②AI画像・動画生成ツール
最近では「生成AI」として、SNSなどでも度々話題にあがるAI画像・動画生成ツールは、今後ますます身近になってくるでしょう。
AI画像・動画生成ツールを活用することで、デザインや映像制作の時間を大幅に短縮できるというメリットがあります。
●Midjourney
Midjourney(ミッドジャーニー)は、テキストから高品質な画像を生成できるAIツールです。
「Discord(ディスコード)」というアプリ上で、チャット形式で操作して利用するため、Discordのアカウントが必要になります。
分かりやすいインターフェースで、誰でも簡単に画像生成が行える上に、生成される画像のクオリティは非常に高く、人気の高い生成AIです。
料金は無料プランもありますが、使用制限を気にしたくない方や商用利用をしたい場合は、月額10ドルからのサブスクリプションに申し込む必要があります。
●DALL·E
DALL·E(ダリ)は、Cat-GPTのOpenAIが開発した画像生成AIで、リアルなイラストや写真風の画像を作成できます。
テキストから詳細なビジュアルを作成する能力が高く、無料プランのほか、クレジット購入型の有料プランもあります。
●Runway
Runway(ランウェイ)は、AIを活用した動画編集・生成ツールで、現在スマートフォン、ブラウザのどちらからも利用することが可能です。
大きな特徴は、動画編集に関する機能が豊富なだけでなく、テキストや画像から簡単に動画を生成したり、生成した動画はもちろん、画像や音楽データも編集できるなど、活用の幅広さにあります。
無料プランもありますが、使用回数、機能に制限があります。有料プランは年間144ドル~となっています。

③ AIデータ分析&業務効率化ツール
AIデータ分析ツールを導入することで、企業の意思決定やデータ整理を大幅に効率化できると期待されています。
●Notion AI
Notion AI(ノーション エーアイ)は文書作成からノーコード開発まで幅広い機能を備えたツール「Notion(ノーション)」に搭載されているAI(人工知能)機能です。
自動文章作成や要約をはじめ、プレスリリースや求人メールといった具体的なタスクも簡単に実行でき、業務効率化をさらに進めると注目を集めています。
ビジネスドキュメントの整理やタスク管理を支援し、個人・企業の生産性向上に貢献します。

Power BI
Power BIは、Microsoftが提供するデータ分析ツールで、企業内の膨大なデータから必要な情報を抽出し、グラフなどの見やすい形に変換し、ダッシュボード上に表示する機能があります。
個人利用というよりは企業での利用がメインとなります。
生活を豊かにするAI搭載家電

続いて、生活を豊かにするAI技術を搭載したスマート家電についてご紹介します。
① スマートスピーカー&ホームアシスタント
スマートスピーカーやホームアシスタントは、音声操作でさまざまなタスクを自動化し、生活をより便利にしてくれます。
主な活用方法としては、音楽再生、天気やニュースの確認、スマート家電の制御、リマインダーやスケジュール管理、買い物リストの作成、さらには通話やメッセージ送信などが挙げられます。
最近では、AIによる自然な会話能力の向上により、より高度な質問への対応や、複数のデバイスとの連携もスムーズになっています。
●Amazon Echoシリーズ
AmazonのEchoシリーズは、AIアシスタント「Alexa」を搭載したスマートスピーカーで、音声操作により音楽再生、天気予報、ニュースの確認、家電の操作ができます。
モデルによってはディスプレイを備え、ビデオ通話やレシピ表示などの機能も利用できます。
例えば、「Echo Show 15」は15.6インチのフルHDディスプレイを搭載し、Fire TV機能も内蔵しています。
②AI冷蔵庫&キッチン家電
共働き世帯が増えた昨今、忙しい私たちの生活を便利にする家電が増えてきました。
その中でもAI技術搭載の冷蔵庫やキッチン家電は、食材管理からレシピ提案、調理までを一貫してサポートしてくれる頼もしい味方です。
●シャープ「COCORO KITCHEN」
「COCORO KITCHEN」は対応しているシャープ製の冷蔵庫やオーブンレンジ、ホットクックに対して、AIが節電をサポートしたり、利用状況を学習し、献立や使い方のアドバイスをしてくれるクラウドサービスです。
このサービスは、ユーザーの食の好みや冷蔵庫の在庫状況を分析し、最適なレシピを提案するAIを搭載しているほか、シャープ製のスマート冷蔵庫やオーブンレンジと連携し、調理モードの自動設定を行うことができます。
つまり、メニューを数多く選ぶほどに情報が蓄積され、冷蔵庫の中身も含めた予測精度が上がり、好きなメニュー、嫌いなメニュー、最近提案していないメニューなど、提案されるメニューが自身や家族の嗜好にカスタマイズされていく優れものです。
また、必要な食材を自動でリストアップし、ネットスーパーと連携して購入をサポートする機能も備えており、クラウド技術を活用して定期的にアップデートが行われるため、新しいレシピや機能を継続的に追加できます。

●Panasonic「ビストロ」
パナソニック ビストロは、多彩な自動メニューとスマートフォン連携機能が特徴です。
ビストロは数百種類の自動メニューを搭載しています。
例えば、肉料理、魚料理、野菜料理など、食材に応じた最適な調理が可能です。
さらに、専用アプリを使って、スマートフォンから簡単に操作が可能です。
レシピ検索や調理指示をスマホから直接オーブンレンジに送信できます。

●iRobot掃除機「ルンバ」
ルンバは、ロボット掃除機として有名な製品で、自動で部屋の掃除を行うことが特徴です。
障害物を検知するセンサーを搭載しており、家具や壁を避けながら効率的に掃除を行い、掃除が終わると自動で充電ステーションに戻ります。
また、段差を検知し、階段から落ちないようになっています。
さらに、スマートフォンアプリや音声アシスタント(Google AssistantやAmazon Alexa)との連携により、掃除の開始・停止やスケジュール設定が可能です。
ルンバも2020年よりAIを搭載しました。
AIを搭載したことにより、物体の視認能力が格段に向上し、ぶつかる前に障害物をよけたり、ソファや机など特定の家具の周辺を指定して掃除させることが可能です。
また、日々の掃除スケジュールを学習し、各家庭の生活リズムに合わせて掃除を行ってくれます。
進化していくAIは今後どうなっていく?

AI技術はここ2~3年で目ざましく進化をしており、これからも新たなサービスが登場するでしょう。
例えば、より高度なパーソナルアシスタント機能を持つスマートホームデバイスや、人に限りなく近い自然な対話、健康状態をリアルタイムで分析・フィードバックするAIウェアラブル機器が期待されています。
国内企業への普及も進んでおり、カスタマーサービスにおけるチャットボットの導入や、マーケティング分野でのパーソナライズドコンテンツの自動生成など、さまざまな業務プロセスでの活用がされています。
これにより、企業は顧客満足度の向上や業務コストの削減を実現しています。
AIはすでに私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、今後さらに多くの分野で活用が進むでしょう。
例えば、完全自動運転車の普及や、AI医療診断システムの向上により、より安全で快適な生活が実現される可能性があります。
AIは生活における基盤となり、私たち利用者が意識することなく、さまざまなサービスやデバイスに組み込まれ利用されていくと考えられます。
まとめ
今回は、私たちの生活に浸透しているAI技術はどんなものに使われているかをご紹介しました。
- 仕事の効率化や生活のアシスタントとしてAIが活用されている
- 生成AIやスマート家電を活用して効率的なライフスタイルを
- 今後は意識せずともAI技術がベースとなり活用されていく