暑くなってくると、自然の中でアウトドアやレジャーを楽しみたいと別荘への来訪も多くなるという方はいらっしゃると思います。
しかしこの時期同じように多くなるのが虫。
別荘やセカンドハウスに滞在する際、まずは虫の駆除・掃除から始まるというのはよく聞かれる話です。
「できれば遭遇したくない・・・」
「家族が虫が苦手・・・」
特に家族の中に虫が大の苦手という方がいると、別荘へ行くこと自体億劫になりかねません。
せっかくの別荘滞在が嫌な思い出にならないよう、万全の対策をしたいものです。
そこで今回は別荘・セカンドハウスにおける虫対策をご紹介します。
別荘は虫の宝庫

虫は湿度の高い環境を好むため、森林や水辺に生息しています。
地域や標高によって違いますが、別荘やセカンドハウスを所有する方の大半が自然豊かな場所を選択しているため、都市部に比べ環境的にどうしても虫の発生は多くなります。
都会ではなかなか見られないカブトムシやクワガタなどの昆虫もいるため、虫が好きなお子さんや家族がいる場合にはまさに遊びの宝庫とも言えるでしょう。
しかし好きな方ならいざ知らず、10センチ近いクモが出てびっくりしたという話や、自然環境での虫のサイズの大きさに驚く方が多いようです。
このような環境は、どちらかというと「虫が生息している場所に私たちが入っている」いうことになりますので、完全に虫を排除することは不可能なわけです。
しかし、中には「害虫」と言われる有害な虫も多くいますので、別荘ではなるべく遭遇したくないのが本音です。
ゴキブリは都会にもいますが、自然豊かな地域や木造の古い家屋ではゲジゲジやムカデなどが発生しやすいです。
また、水辺が近い場所は蚊の他にアブやブヨも発生します。
森林の多いところでは、カマドウマやカメムシにもよく遭遇します。
害虫は見た目以外にも、刺されたりすることもあるため、できるだけ遭遇しないよう、または刺されないよう対策をとることが大事です。
もっとも気をつけたい虫:ハチ

虫の中でも一番気をつけたいのがハチです。
ハチはどこの別荘地や住宅地でも発生します。
虫が苦手ではないという方でも、ハチは危険なため別荘やセカンドハウスに巣を作られたら大変です。
気をつけたい!人を刺すハチ3種類
ハチは4~6月に女王蜂が巣を作り、その後働きバチが移動してきて巣をどんどん大きくします。
7~8月の夏休みに別荘を訪れたら、「大きなスズメバチの巣があった」という話は割と聞きます。
ハチの巣が大きくなる前に見つけたら駆除したいものです。
もしハチの巣を見つけたら、すぐに別荘の管理会社、または自治体に連絡して駆除業者を教えてもらうか、ネットで駆除業者を探しましょう。
費用は、業者や蜂の種類、巣の場所によって変わってきますが、大体10,000〜50,000円くらいと言われています。
アシナガバチやスズメバチのような攻撃性の高いハチは個人で駆除するのはとても危険ですので、専門の業者に頼みましょう。
また、4~6月の間の巣を作り始める時期に、巣を作りやすい軒下などを予め点検したり、ハチ対策を行うと良いでしょう。
ハチ対策アイテムはホームセンターで色々な商品が売られています。
ハチが巣を作りやすい場所
ハチは雨が苦手だといわれています。
ハチが飛ぶための羽は薄く、雨に濡れてしまうと飛行するのに悪影響を及ぼすためと考えられています。
そのため雨風をしのぐことができるような場所を選んで巣作りをします。
また、蜂は巣作りの場所を選ぶとき、天敵から身を守るために閉鎖された空間に巣を作ることが多いです。
人間にとって蜂はおそれる存在ですが、蜂にとってもおそれる生き物がたくさんいます。
例えば、クマ、ニワトリなどの一部の鳥類、オニヤンマやカマキリなどの一部の昆虫類などです。
上記のことから、別荘においてハチの巣を作りやすい場所は以下のようになります。
- 軒下
- 庭木・ベランダ
- 外壁のヒビや隙間
- 屋根裏・天井裏
- エアコンの室外機
ハチの巣がないかチェックする時に参考にしてみてください。
なぜ別荘は虫が多いのか

都会の住宅に比べ、別荘は虫が多い!と感じる方も多いかと思います。
なぜ多いのか、そこには周辺環境や別荘の建物構造によることが多く影響しています。
別荘地の環境
別荘やセカンドハウスを持つ方の多くは「自然豊かな所でのんびりしたい」というニーズが高く、森や山、湖などの周囲に建てられることが多くなります。
そのような自然環境は虫の生育にも適しています。
また、虫はほどよく温かく湿った状態を好みます。
そのため、春から夏にかけて水辺や草木が多くあるところに発生しやすくなります。
建物の構造
別荘は一般的な住宅よりも開放的なデザインが多く、窓やドアなどから虫が侵入しやすい構造となっています。
また、自然の木の風合いを生かしたログハウスや小屋なども長く根強い人気を得ていますが、木製の建物は虫も好みやすいという特徴があります。
行動要因
別荘に滞在する私たちの行動も虫が増える要因となる場合があります。
例えば、庭でBBQなど外で食事をすることによって、食べ残しやゴミが残ることがあります。
そこに虫が寄ってくるため注意が必要です。
また、簡易プールなどを使った水遊びをすることもあるでしょう。
虫は湿気を好むため、水遊びをした後のプールの水をそのままにしたり、濡れたものを置きっぱなしにするということも虫を引き寄せる要因となります。
利用頻度
別荘・セカンドハウスは毎日帰る住居とは違い、月に1回や年に数回という方が多いかと思います。
閉め切った状態の家屋は湿気が溜まりやすく、虫が好む環境となります。
そのため長期間不在にしていると害虫が発生しやすくなってしまいます。
また、注水トラップの水が完全に乾いてしまうとそこから害虫が侵入しやすくなります。
このように別荘を長期間空ける場合には、別荘管理会社等に室内換気や注水を委託することもおすすめです。
別荘の虫対策【屋外編】

庭でBBQやウッドデッキでの夕涼み。
都会ではなかなかできない過ごし方ができるのが別荘・セカンドハウスの醍醐味ではないでしょうか。
しかし屋外にいる時に困るのが、人を刺してくる蚊やアブ・ブヨなどの虫。
特にアブやブヨは大きく腫れるため、人によっては医者にかかるほどになるため注意が必要になります。
「できるだけ刺されたくない!」ということで、ここでは屋外での虫対策をご紹介します
虫よけスプレー
庭先や外で過ごす場合は必ず虫よけスプレーをしてから外出することをおすすめします。
通常の虫よけスプレーの他に、アブやブヨなど危険な虫用に効果の高いタイプの虫よけもありますので環境に合わせて選びましょう。
肌が敏感な方や小さなお子さんの場合、虫よけスプレーが合わないということもあるかもしれません。
今では低刺激性のものもたくさん販売されていますが、虫よけ効果が弱いものもあるため、薄手の長袖との併用をおすすめします。
また、日焼け止めと一緒になっているタイプやヤマヒルに効くものなど、最近ではさまざまな機能の虫よけスプレーがホームセンターやドラッグストアで販売されています。
虫よけアイテムの設置
庭先や玄関に設置するタイプの虫よけアイテムを置いて寄せ付けないという対策もおすすめです。
蚊や蜂には吊り下げタイプの捕獲機、ムカデ・ゲジゲジ・蟻には置き型タイプや薬剤を撒くタイプなど、害虫によって使用するアイテムが変わってきますので、対策したい虫に合わせてアイテムを選ぶと良いでしょう。
そういったアイテムを置くことにより「景観が気になる・・・」という方には虫よけや捕獲タイプのLEDランタンなどのアウトドア用グッズの活用や、庭に虫よけ効果のあるハーブを植えるという方法もあります。
雑草の駆除
草が伸び放題だと景観が悪くなるだけでなく、虫が発生やすくなります。
そのため、こまめな雑草の駆除が欠かせません。
しかし温暖で湿度の高い地域では雑草の伸びる速さが驚くほど速いので、頻繁に別荘に来れないという方は、防草シートや砂利を敷くことで雑草対策が可能です。
また、除草作業を管理会社がサービスとして扱っていたり、専門の草刈り業者もいますので外部のサービスを利用するというのも方法の1つかと思います。
別荘の虫対策【屋内編】

室内では窓の開け閉めや、人の出入りでどうしても虫が入ってきます。
また、隙間の多い建物構造の場合も虫の出入りが容易にできてしまうため、遭遇することが多くなりがちです。
ここでは別荘屋内での虫対策をご紹介します。
全ての窓ドアに網戸を設置
虫嫌いな方で別荘では全ての窓・ドアを閉め切り、一日中エアコンで過ごすという方もいます。
別荘地でのせっかくのきれいな空気を楽しまないのは、少々もったいない気もしますね。
しかし、窓を開けると虫が気になることは事実です。
そのため全ての窓やドアに網戸を付けることで、虫の侵入をある程度防ぐことができます。
玄関扉にも後付けできるタイプの網戸がありますので、取り付けることをおすすめします。
ログハウスや小屋などでは取り付けていない方も多く見られますが、セルフビルドで簡単に取り付けられる網戸や防虫カバーもあるので探してみてください。
換気扇を常に回す
別荘は隙間が多い構造のためどうしても虫が入ってきてしまいますが、滞在中の対策として換気扇を常に回しておくことをおすすめします。
換気扇は止まっている状態だと、意外と大きな隙間となっており虫が侵入しやすくなります。
そこで換気扇を常に稼働させることで虫の侵入を防ぐことが出来ます。
滞在中はキッチン、トイレ、浴室の換気扇を回しておきましょう。
別荘を空ける期間が1ヶ月を超える場合、換気扇を常に回すのは電気代が・・・と気になってしまうかもしれませんが、虫が嫌いな場合はやってみるのも良いかもしれません。
清掃サービスを利用する
「どうしても虫が苦手・・・」という人は外部の清掃サービスを利用するという方法があります。
別荘管理会社が入っている別荘地の場合は、室内清掃サービスを扱っているところも多いため依頼すると良いかもしれません。
サービス料金は管理会社や別荘の広さによって違うため、気になる方は確認してみましょう。
また、住宅地の別荘や市区町村が運営している別荘地は管理会社が入っていないことも多いので、その場合は近場にある別荘管理をしている会社を探してみましょう。
会社にもよりますが、定期管理からスポットの清掃作業まで様々なサービスの取り扱いがあるところが多いです。
まとめ
今回は別荘・セカンドハウスにおける虫対策をご紹介しました。
- 別荘やセカンドハウスは環境・構造的に虫が発生いやすく侵入しやすい
- 危険なハチの駆除は自身で行わず専門業者に任せる
- 虫よけスプレーや網戸で基本的な害虫対策を
