「二拠点生活(デュアルライフ)」とは、都会と田舎など2つの拠点を行き来するライフスタイルのことを言います。
2020年の新型コロナ感染症をきっかけに、ニュース等で特集が組まれるほど人気が高まっており、幅広い年代の方に注目されるようになりました。
そんな二拠点生活を始める上で重要になってくるのが、地域(エリア)選びです。
今回は、地域選びのポイントと人気エリアをご紹介します。
自分にあった地域選びのポイント

二拠点先を探す上で、地域(エリア)選びはかなり重要です。
せっかく始めた二拠点生活が「理想と違った!」とならないよう、これから始める方はぜひ参考にしてみてください。
目的をはっきりさせる
二拠点生活をしている人のほとんどが「二拠点生活で何をしたいのか」というポイントで場所を決めています。
「趣味(サーフィン、山登り、BBQ)を楽しみたい」
「自然豊かな場所で田舎暮らしがしたい」
など、人によってその目的は違いますよね。
また、「田舎」と言っても、自然豊かな場所から、ある程度は買い物や飲食ができる街と、様々です。
自身が二拠点生活を始める上で、何をしたいか、どういう生活をしたいかを明確にすることで、選ぶエリアが決まってきます。
滞在頻度はどのくらいか
ひと月、または年間にどのくらいの頻度で行き来するかもエリアを選ぶ上で大切なポイントです。
頻繁に訪れる予定のはずが、自宅から遠い場所だった場合、移動時間だけがかかり、足が遠のいてしまった、ということはよく聞かれます。
実際に二拠点生活をしている人の移動時間は、1~2時間以内がほとんどで、無理のない範囲で地域を選んでいることがわかります。
行政の移住支援制度を利用する
過疎化や高齢化が進む自治体の中には、積極的に移住者を誘致しているところがあり、二拠点生活で活用できる場合もあります。
移住者支援をするための制度として、家賃補助や住宅のリフォーム代、支度金などが支給されることもあるので、自治体の情報を調べてみることもポイントです。
ただし、あくまでも移住に限られた支援であることが多いため、二拠点生活に使えるかは確認をする必要があります。
実際どう探す?二拠点先の住居

「二拠点生活で住居を探す時、どこで探せば良いの?」という方もいらっしゃると思います。
ここでは、代表的な探し方についてご紹介します。
物件情報サイト
通常の住居を探す時と同じように、大手物件情報サイトでの検索がおすすめです。
メリットとしては、全国の物件情報があり、取り扱い物件数が多いという点です。
エリア毎の相場も確認できたりと、情報収集としても活用できます。
市区町村の空き家バンク
自治体が主体となって運営し、空き家を売りたい人が登録し、買いたい人や借りたい人が物件に申し込み、購入や賃貸ができるサービスです。
メリットは、営利目的ではないため格安で物件を購入できる点です。
田舎暮らしに特化した情報サイト
田舎暮らしや二拠点生活に特化した物件情報を、扱っているサイトもたくさんあります。
「田舎暮らし 物件」等の検索ワードで探してみると、工夫をこらしたサイトがでてきます。
メリットとしては、移住者の多いエリアに絞られていたり、掘り出し物件に出会えたりします。
オススメ!関東の人気エリア5選
都心からアクセスの良い関東の人気エリア5選です。
エリア選びの参考にしてください。
【千葉県】房総半島 内房エリア

二拠点生活の先駆けともいわれている房総半島の中でも、内房エリアは交通機関の利便性が良く、都内から2時間以内でアクセスができます。
木更津には「三井アウトレットパーク木更津」、館山には「イオンタウン館山」と、大型商業施設や、その他スーパー、コンビニなど日常生活に必要なものは一通り揃っています。
海にも山にも恵まれており、マリンスポーツやキャンプ等、利便性と地方の暮らし両方を満喫できるエリアです。
【千葉県】房総半島 外房エリア

九十九里浜の南にある一宮町は、サーフタウンとして有名なエリアです。
ここはサーフィンを始め、SUP、ウィンドサーフィンなどのマリンスポーツが盛んで、趣味を楽しみたいという人にはぴったり。
交通利便性は、特急かわしお号を利用すると、東京駅まで60分とアクセスも良好です。
また、人気海水浴場の御宿や、鴨川シーワールド、「菜の花列車」として有名ないすみ鉄道など、人気の観光スポットも揃っています。
【神奈川県】鎌倉・湘南エリア

サーフィンの聖地として名高い湘南や、落ち着いた街並みの鎌倉は、二拠点生活に人気のエリアです。
湘南エリアには、徒歩数分で海に行ける賃貸物件も多くあるので、海の近くに住むという憧れのライフスタイルがおくれます。
鎌倉は、多くの神社仏閣などの歴史的遺産や海、山などの豊かな自然環境に恵まれており、観光スポットとしても有名です。
【埼玉県】秩父エリア

東京から電車一本、約80分で行ける距離にあり、自然豊かでありながらアクセスの良さが魅力のエリアです。
山に囲まれた秩父は、ハイキングや荒川での川下りなど、自然を楽しめるとして人気観光スポットでもあります。
他にも秩父ミューズパークや、芝桜で有名な羊山公園など、山と自然を楽しめる環境が揃っています。
【東京都】奥多摩エリア

都心から2時間以内の奥多摩は、都民の二拠点生活エリアとして人気です。
東京都にありながら、奥多摩エリアは、大部分が秩父多摩甲斐国立公園に含まれており自然にあふれています。
気軽にラフティング、カヤックなどのアクティビティや、トレッキングや山登り、バーベーキューなどのレジャーが楽しめます。
地域選びで注意すること4つ

ここまで、地域選びのポイントや人気エリアについてご紹介してきました。
しかし、楽しいはずの二拠点生活が思わぬことで困難になってしまわないよう、注意点をご紹介します。
①アクセスのしやすさを考慮
②生活が成り立つかシミュレーションする
③複数候補地を用意
④お試し移住をする
①アクセスのしやすさを考慮
二拠点生活の距離が遠いと、移動の時間だけでなく、交通費や燃料費がかさみます。
時間や費用についてある程度の目安を決めておくことで、自身にとって適切な場所を見つけやすくなります。
また、距離が近くても道幅が狭い等、移動しづらい場所もあるので、電車や車などで行きやすい場所か、実際に訪れて確認しましょう。
②生活が成り立つかシミュレーションする
宿泊施設とは違い、二拠点生活は移動費・滞在費の他に、維持費や光熱費もかかるため、2つの生活を両立できるかシミュレーションすることが大事です。
二拠点生活は趣味の充実や、都会の喧騒から離れリフレッシュをする、という心身への良い効果がありますが、無理のない範囲で続けることができるかが二拠点生活を長く楽しむ秘訣です。
③候補地は複数考えておく
二拠点先の住居を賃貸、購入のどちらで考える場合も、タイミングによっては希望先に住めないこともあるため、複数の候補地、住居を考えておくと良いです。
特に人気エリアだったり、購入の場合は検討に時間を要するなどで、いざ購入という時に既に買い手がついていた、ということも少なくありません。
理想の二拠点生活をスムーズにスタートさせるためにも、いくつか候補地をもっておくと良いでしょう。
④お試し移住をする
気に入ったエリアであっても、旅行などの一時的な観光ではわからない、その地域ごとの特色があります。
自身のライフスタイルにあった環境かどうかを知るためにも、実際の生活を体験する「お試し移住」をおすすめします。
マンスリーマンションのほか、お試し移住体験を積極的に行っている自治体や、民間サービスもありますのでぜひ活用してみてください。


まとめ
今回は、二拠点生活を始める上での、地域選びのポイントについてご紹介しました。
- 目的や移動時間に合わせた地域選びが大事
- 物件サイトや田舎暮らしサイトでの情報収集を
- 「お試し移住」という方法もある