公開日:2025年4月9日
更新日:2026年7月1日
「自然のある場所で暮らしたい」
「都会の仕事を続けながら地方とのつながりを持ちたい」
と考える人が増えています。
一方で、二拠点生活を始める際に大きなハードルになるのが、住まいにかかる費用です。
新しく別荘を購入したり、地方で住宅を借りたりすると、初期費用や維持費が負担になることもあります。
そこで注目されている方法のひとつが、実家を活用した二拠点生活です。
使われていない実家や、将来的に空き家になる可能性がある家を活用することで、住宅費を抑えながら地方とのつながりを持つことができます。
しかし、実家を利用する場合は、家族間のルール作りや住宅の維持管理など、事前に確認しておきたいポイントもあります。
今回は、実家を活用した二拠点生活のメリットや注意点、始めるためのステップについて解説します。
実家を活用した二拠点生活とは?

二拠点生活とは都市と地方を行き来する暮らし方
二拠点生活とは、都市部と地方など2つの生活拠点を持ち、それぞれを行き来しながら暮らすスタイルです。
例えば、
- 平日は都市部の自宅で仕事をする
- 休日は地方の実家で過ごす
- 月に数回、自然豊かな場所でリフレッシュする
といった暮らし方があります。
完全に地方へ移住する場合とは異なり、現在の仕事や人間関係を維持しながら、地方暮らしの魅力を取り入れられる点が特徴です。
実家を二拠点目にする人が増えている理由
実家を活用した二拠点生活が注目されている背景には、空き家問題があります。
地方では、親が施設へ入居したり、亡くなったりしたことで、誰も住まなくなった家が増えています。
しかし、家は人が住まない期間が長くなるほど劣化が進みます。
換気不足によるカビの発生、雨漏りや外壁の劣化、庭や敷地の荒れなど、利用していない家でも維持管理が必要です。
そこで、空き家として放置するのではなく、自分たちの生活拠点として活用する選択肢が注目されています。
思い出のある実家を残しながら、自分自身も地方で過ごす時間を作れることは、実家を活用した二拠点生活ならではの魅力です。
実家で二拠点生活を始めるメリット

実家で二拠点生活をする際のメリットを見ていきましょう。
メリット1 住宅費を抑えて二拠点生活を始められる
実家を活用する最大のメリットは、住まいにかかる費用を抑えやすいことです。
二拠点生活を始める場合、一般的には以下のような選択肢があります。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 別荘を購入する | 自由度は高いが初期費用や維持費が必要 |
| 賃貸住宅を借りる | 始めやすいが毎月固定費が発生 |
| 実家を活用する | 住宅費を抑えながら利用できる |
すでに所有している実家を利用できる場合、新たな住宅取得費用がかからないため、二拠点生活へのハードルを下げることができます。
「地方暮らしに興味はあるけれど、いきなり住宅を購入するのは不安」という方にとって、実家を活用した二拠点生活は試しやすい方法と言えるでしょう。
メリット2 親の見守りや家族との時間につながる
実家を二拠点目にすることで、親との関係にも良い変化が生まれる場合があります。
例えば、親がまだ暮らしている実家であれば、定期的に帰ることで自然な見守りにつながります。
また、離れて暮らしている場合でも、
- 家の状態を確認できる
- 一緒に過ごす時間が増える
- 地域とのつながりを維持できる
といったメリットがあります。
特に30〜50代になると、仕事や家庭環境の変化だけでなく、親の暮らしについて考える機会も増えてきます。
実家を活用した二拠点生活は、単なる住まいの確保ではなく、家族との距離や関係性を見直すきっかけにもなります。
メリット3 思い出のある家を維持できる
実家には、家族との思い出や地域とのつながりがあります。
しかし、誰も住まなくなった家は、時間とともに傷みが進みます。
二拠点生活などで定期的に利用することで、
- 建物の状態を確認できる
- 換気や掃除ができる
- 家の劣化を早期発見できる
など、住宅を維持することにつながります。
また、将来的に子ども世代へ受け継ぐ場合でも、適切に管理された住宅のほうが活用しやすくなります。
メリット4 趣味・仕事の拠点として活用できる
実家を二拠点目として活用することで、都会では実現しにくい暮らし方ができます。
- 庭で家庭菜園を楽しむ
- DIYで家を少しずつ改修する
- 自然の中でアウトドアを楽しむ
- 静かな環境でテレワークをする
など、趣味や仕事の幅を広げることができます。
近年では、テレワークやオンライン環境の普及により、必ずしも毎日都市部へ通勤しなくても働ける人が増えました。
そのため、平日は都市部で仕事をしながら、休日や一部の期間は地方の実家で過ごすという柔軟な働き方も可能になっています。
「都会の利便性も手放したくないけれど、自然や広い空間のある暮らしも楽しみたい」という人にとって、実家を活用した二拠点生活は相性の良い選択肢です。
実家で二拠点生活を始める前に確認したい注意点

実家を活用した二拠点生活は、費用を抑えながら地方暮らしを始められる魅力があります。
一方で、実際に始める前に確認しておきたいポイントもあります。
特に、実家ならではの「家族との調整」や「住宅管理」については、事前に考えておくことが大切です。
家族間で利用ルールを決める
実家を利用する場合、最初に家族間でルールを決めておきましょう。
特に確認しておきたいのは以下のような点です。
- 誰がどのように利用するのか
- 滞在する頻度
- 光熱費や固定費の負担者
- 修繕費が発生した場合の対応
- 家具や荷物の扱い
「実家だから自由に使える」と考えてしまうと、後から家族間で認識の違いが生じることがあります。
既に他の家族が住んでいる場合は、お互いの生活リズムを崩さないよう配慮が必要となります。
二拠点生活を長く続けるためには、家族全員が納得できる利用方法を決めておくことが重要です。
老朽化した実家は維持管理が必要
実家を二拠点生活の拠点として利用する場合、建物の管理も欠かせません。
特に地方の住宅では、利用していない期間が長いほど、以下のような問題が起こりやすくなります。
- 室内の湿気によるカビ
- 雨漏りによる建物劣化
- 庭木や雑草の繁茂
- 害虫や害獣の侵入
- 給排水設備の不具合
「帰った時だけ掃除すれば大丈夫」と考えてしまいがちですが、住宅は使っていない期間にも少しずつ劣化します。
特に都市部から離れた場所にある実家の場合、頻繁に様子を見に行くことが難しいケースもあります。
定期的な換気や点検、必要に応じた管理サービスの活用など、住んでいない期間の管理方法も考えておくことが大切です。
相続や名義問題を確認する
実家を活用する際には、住宅の所有者や将来的な相続についても確認しておきましょう。
例えば、
- 実家の名義が親のままになっている
- 兄弟姉妹がいる
- 将来的に相続する可能性がある
といった場合、利用方法について家族間で話し合いが必要になることがあります。
また、実家を改修する場合も、誰が費用を負担するのかを事前に決めておくことが重要です。
二拠点生活は「暮らし方」の問題だけではなく、「家をどう残していくか」という視点も必要になります。
移動距離や交通費を考える
二拠点生活では、2つの拠点を行き来するための時間や費用も考える必要があります。
- 車で片道何時間かかるか
- 高速道路料金はいくらか
- 公共交通機関で移動できるか
- 冬季でも移動できる環境か
などを確認しましょう。
実家が魅力的な場所でも、移動負担が大きすぎると、次第に足が遠のいてしまうことがあります。
「どれくらいの頻度なら無理なく通えるか」を考え、自分の生活スタイルに合った距離感で始めることが大切です。
実家で二拠点生活を始める3ステップ

実家を活用した二拠点生活は、いきなり生活スタイルを大きく変える必要はありません。
まずは現在の状況を確認し、少しずつ準備することが成功のポイントです。
STEP1:実家の状態を確認する
最初に、実家が二拠点生活の拠点として利用できる状態か確認しましょう。
確認するポイントは以下です。
- 建物の老朽化状況
- 水道・電気などのインフラ
- インターネット環境
- 必要な修繕箇所
- 家具や荷物の整理状況
長期間使用していない住宅の場合、見た目では分からない問題が発生していることもあります。
まずは一度、実際に訪問して家の状態を確認することが大切です。
STEP2:家族と利用方法を決める
次に、家族間で実家の使い方について話し合います。
例えば、
- 自分たちが利用する範囲
- 親が使う場所
- 修繕する場合の費用負担
- 将来的な活用方法
などを決めておきます。
実家は単なる「空いている家」ではなく、家族にとって大切な資産です。
お互いの考えを共有することで、安心して二拠点生活を始められるでしょう。
STEP3:少ない頻度から試してみる
二拠点生活を始める際は、最初から長期間滞在する必要はありません。
まずは、
- 月1回帰省してみる
- 連休を利用して滞在する
- 季節ごとに利用する
など、無理のない頻度から始める方法がおすすめです。
実際に暮らしてみることで、生活に必要な設備、不便に感じる部分、維持管理の負担などが見えてきます。
少しずつ改善しながら、自分に合った二拠点生活の形を作っていきましょう。
実家での二拠点生活が向いている人・向いていない人

実家を活用した二拠点生活は、多くのメリットがある一方で、すべての人に向いているわけではありません。
自分の生活スタイルに合うかを確認してみましょう。
実家での二拠点生活が向いている人
以下のような人は、実家を活用した二拠点生活と相性が良いでしょう。
- 地方で過ごす時間を増やしたい人
- 新たに住宅を購入する費用を抑えたい人
- 思い出のある実家を残したい人
- 都市部の仕事を続けながら地方と関わりたい人
現在の生活を大きく変えずに、新しい暮らし方を取り入れたい人におすすめです。
実家での二拠点生活が向いていない人
一方で、以下のような場合は慎重に検討しましょう。
- 家の管理や維持作業を負担に感じる人
- 移動時間や交通費が大きな負担になる人
- 家族との調整が難しい人
- すぐに完全移住したい人
二拠点生活は「2つの家を持つ」暮らしです。
自由度がある一方で、住宅管理や移動などの負担も発生します。
実家を活用した二拠点生活で大切なのは「管理」

実家を活用した二拠点生活では、暮らし方だけでなく、家を維持する仕組みづくりも重要です。
特に遠方にある実家の場合、利用していない期間の管理が大きな課題になります。
定期的な換気や清掃、建物の点検を行うことで、家の劣化を防ぎ、長く快適に利用できる一方で、仕事や家庭の事情で頻繁に通えない場合もあるでしょう。
そういった場合は、専門の管理サービスを利用する方法もあります。
二拠点生活を楽しむためには、「行った時に快適に過ごせる状態」を維持しておくことが大切です。
実家という大切な場所を活かしながら、自分らしい暮らし方を実現してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、実家を活用した二拠点生活のメリットや注意点、始めるためのステップについて解説しました。
- 実家を活用した二拠点生活は、住宅費を抑えながら地方暮らしを始められる
- 家族間のルール作りや住宅の維持管理を事前に考えることが、継続のカギ
- 無理のない頻度から始めることで、自分に合った二拠点生活を実現できる


