空き家を購入して二拠点生活を始めるなら少しでもお得に始めたいですよね。
そんなときに活用を検討したいのが「空き家改修補助金」です。
自治体によっては、リフォーム費用の一部を補助する制度を設けており、初期費用を抑えながら空き家を活用できる可能性があります。
今回は、空き家改修補助金の概要から、二拠点生活で利用できるか、補助金利用のメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
空き家改修補助金とは

空き家改修補助金は自治体ごとの制度
空き家改修補助金とは、自治体が実施している支援制度の一つで、空き家を購入または取得した人がリフォームを行う際に、その費用の一部を補助する制度です。
「空き家改修補助金」という一律の制度があるわけではなく、各自治体毎にその名称や制度が異なります。(空き家バンク改修補助、移住・定住の改修補助など)
また、補助の目的は、全国的に増加している空き家を有効活用し、地域への移住・定住を促進することです。
老朽化した住宅をそのまま放置するのではなく、住める状態に改修することで、地域の活性化や景観維持にもつながります。
ただし、補助率や上限額、対象となる工事、申請できる人の条件などは自治体ごとに異なるため、利用を検討する際は希望する地域の制度を確認することが大切です。
なぜ空き家改修補助金が設けられたのか
日本では人口減少や高齢化、相続などを背景に空き家が年々増加しています。
空き家が適切に管理されないまま放置されると、建物の老朽化や景観の悪化、防犯・防災上のリスクなど、地域全体にさまざまな影響を及ぼします。
そこで、多くの自治体では「管理」だけでなく「活用」に力を入れるようになりました。
空き家を住宅として再利用してもらうことで、新たな住民を呼び込み、地域の人口減少対策やコミュニティ維持につなげることが目的です。
近年では移住希望者だけでなく、二拠点生活や地方との関わりを持ちたい人も増えていることから、自治体によっては柔軟な制度設計を行うケースも見られます。
補助対象となる工事
対象となる工事も自治体によって異なりますが、主に次のようなリフォームが補助対象となります。
- 屋根や外壁の修繕
- キッチン・浴室・トイレなど水回りの改修
- 床や壁、天井など内装のリフォーム
- 耐震補強工事
- 断熱性能を高める工事
- バリアフリー化工事
一方で、家具や家電の購入、庭づくり、趣味目的の設備などは対象外となることが多いため注意が必要です。
また、「町内業者による施工が条件」、「補助対象工事費が一定額以上であること」など、工事内容以外にも条件が設けられている場合があります。
補助金を前提にリフォーム計画を立てる場合は、工事会社へ依頼する前に制度内容を確認しておきましょう。
空き家改修補助金はいくらもらえる?
空き家改修補助金の支給額は自治体によって異なりますが、工事費の2分の1程度、上限50万~200万円程度としている自治体が一般的です。
ただし、補助率や上限額、対象となる工事は制度ごとに異なります。
また、子育て世帯や移住者を対象に補助額を上乗せする自治体もあります。
利用を検討している場合は、希望する自治体の最新情報を事前に確認しましょう。

空き家改修補助金は二拠点生活でも利用できる?

では、空き家改修補助金は、二拠点生活やセカンドハウスでも利用できるのでしょうか?
自治体によって異なる
「二拠点生活で利用する空き家にも補助金は使えるの?」という疑問を持つ方は多いでしょう。
結論からいうと、利用できるかどうかは自治体によって異なります。
空き家改修補助金は国が一律に運用している制度ではなく、それぞれの自治体が独自に実施している制度です。
そのため、対象となる人や住宅、利用目的も地域によって大きく異なります。
特に多いのは、「移住・定住」を目的とした制度です。
そのため、住民票の移動や一定期間の居住を条件としている自治体では、セカンドハウスとしての利用は対象外となることがあります。
一方で、二拠点生活の推進や関係人口の創出に力をいれている自治体では、二拠点生活でも利用できるケースがあります。
まずは希望する自治体の制度を確認してみましょう。
利用できるケース
二拠点生活でも補助金を利用できる可能性があるのは、次のようなケースです。
- 将来的に定住する予定がある
- 空き家バンク登録物件を購入した
- 地域への移住促進制度を利用する
- 地域活動への参加を条件としている
- 一定期間以上居住することを予定している
自治体によっては、「最初は二拠点生活でも、将来的に移住する予定がある人」を支援対象としている場合もあります。
また、空き家バンクを活用した物件購入を条件としている制度も少なくありません。
補助金だけでなく、移住支援金や住宅取得補助などを組み合わせられるケースもあるため、複数の制度を確認すると初期費用を抑えやすくなります。
利用が難しいケース
反対に、次のような利用目的では補助対象外となることが多くあります。
- 完全な別荘利用
- 投資目的で購入する場合
- 民泊事業を目的とする場合
- 年に数回しか利用しないケース
自治体としては、人口減少対策や地域活性化を目的としているため、「住む予定がない住宅」への補助は認められないことが一般的です。
そのため、「休暇のときだけ利用したい」「資産として所有したい」という場合は、補助金を利用できない可能性があります。

二拠点生活で補助金を利用したい人が確認すべきポイント

二拠点生活やセカンドハウスとして利用したい場合は、通常の移住とは確認すべきポイントが異なります。
ここでは、補助金を検討する際に押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
① 住民票の移動が必要か
最初に確認したいのが、住民票の移動が条件になっているかどうかです。
多くの自治体では、人口減少対策や定住促進を目的としているため、「住民票を市区町村へ移すこと」を補助金の条件にしています。
一方で、地域との継続的な関わりを重視する自治体では、住民票を移さなくても利用できる制度が設けられている場合もあります。
現在の住まいを維持しながら二拠点生活を始めたい人は、「住民票の移動が必須かどうか」を最初に確認しましょう。
② 空き家バンク登録物件が対象か
補助金制度の中には、自治体の空き家バンクに登録されている物件だけを対象としているものがあります。
そのため、一般の不動産会社を通じて購入した物件では補助金が利用できないケースもあります。
空き家バンクは、市区町村が空き家所有者と購入希望者をつなぐ制度です。
市場には出回っていない物件が掲載されていることもあり、補助金と組み合わせることで初期費用を抑えられる可能性があります。
物件探しを始める前に、希望する自治体の空き家バンクを確認しておくと選択肢が広がるでしょう。

③ 補助対象となる工事内容・補助率はいくらか
同じ「空き家改修」を対象にしている補助金の場合でも、対象となる工事や補助率は自治体によって大きく異なります。
例えば、
- 水回りのみ対象
- 耐震改修のみ対象
- 外壁・屋根は対象外
- 断熱改修を優遇
など、制度内容はさまざまです。
また、
- 補助率は工事費の2分の1
- 上限100万円
- 上限200万円
など、補助金額にも違いがあります。
リフォーム内容を決めてから制度を探すのではなく、補助制度を確認した上で工事計画を立てると、費用を抑えやすくなります。
④ 申請は工事前に行う必要があるか
意外と見落としがちなのが、申請のタイミングです。
ほとんどの自治体では、工事を始める前に申請し、交付決定を受けることが条件となっています。
「先にリフォームを済ませてから申請すればいい」と考えてしまうと、補助対象外になってしまうことも少なくありません。
工事会社との契約や着工時期を決める前に、申請期限、必要書類、審査期間を確認し、余裕を持って準備することが大切です。
補助金制度は年度ごとに予算が設定されているため、募集開始から早い段階で予算上限に達する自治体もあります。
利用を検討している場合は、できるだけ早めに情報収集を始めましょう。
空き家改修補助金の利用方法

補助金制度は自治体ごとに異なりますが、ここでは一般的な流れを紹介します。
STEP1 利用したい自治体の制度を調べる
まずは、空き家を取得したい自治体のホームページや移住支援サイトを確認しましょう。
確認したいポイントは次のとおりです。
- 補助対象者
- 補助率・上限額
- 対象工事
- 募集期間
- 必要書類
また、自治体によっては移住相談窓口や空き家相談窓口を設けています。
制度内容が分かりにくい場合は、直接問い合わせてみると良いでしょう。
STEP2 利用条件・対象工事を確認する
制度が見つかったら、自分が条件を満たしているかを確認します。
下記は、自治体によって違いが大きいポイントです。
- 住民票の要件
- 空き家バンク利用の有無
- 対象となる工事
- 指定施工業者の有無
リフォーム会社へ見積もりを依頼する前に条件を確認しておくことで、対象外となる工事を避けられます。
STEP3 工事前に申請する
工事内容が決まったら、必要書類を提出して申請します。
一般的には、
- 申請書
- 見積書
- 建物の写真や図面
- 建物の全部事項証明書
などの提出が求められます。
その他、住民票の提出や空き家であることの証明などが必要な場合がありますので、必ず必要書類を確認しましょう。
審査が完了し、交付決定通知を受け取ってから工事を開始するのが一般的な流れです。
STEP4 工事完了後に実績報告→補助金を受領
工事が完了したら、実績報告書や工事写真、領収書などを提出します。
自治体による確認が終わると、補助金が指定口座へ振り込まれます。
なお、制度によっては完了検査が行われる場合もあるため、工事に関する書類は大切に保管しておきましょう。

空き家改修補助金のメリット・デメリット

空き家改修補助金は、リフォーム費用の負担を軽減できる便利な制度ですが、利用する前にメリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。
補助金のメリット
改修費用を抑えられる
空き家は築年数が古い物件も多く、購入価格を抑えられる一方で、リフォーム費用が高額になることがあります。
補助金を活用すれば、水回りや外壁、断熱改修などにかかる費用の一部を補助してもらえるため、初期費用を抑えながら住まいを整えられます。
「物件価格は安かったものの、リフォーム費用が予算を超えてしまった」という事態を防ぎやすくなるでしょう。
古い空き家でも快適に暮らせる
築年数が古い空き家でも、適切なリフォームを行えば快適な住まいへ生まれ変わります。
特に二拠点生活では、週末や長期休暇を過ごす場所として利用することが多いため、水回りや断熱性能を改善するだけでも居住性は大きく向上します。
補助金を活用すれば、予算の都合で諦めていた工事にも取り組みやすくなるでしょう。
二拠点生活の初期費用を抑えられる
二拠点生活では、物件購入費だけでなく、家具・家電の購入や維持管理費などさまざまな費用がかかります。
空き家改修補助金を活用することでリフォーム費用を抑えられれば、その分を設備や生活環境の充実に充てることも可能です。
特に地方では、自治体独自の移住支援制度や住宅取得支援制度と併用できるケースもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

補助金のデメリット
利用条件が細かく定められている
補助金は誰でも利用できるわけではありません。
住民票の移動や一定期間の居住、空き家バンク登録物件の購入など、自治体ごとに細かな条件が設けられています。
制度を十分に確認せずに工事を進めると、補助対象外になる可能性もあるため注意が必要です。
自治体によって制度内容が大きく異なる
補助率や上限額、対象となる工事、募集期間などは自治体ごとに異なります。
同じ「空き家改修補助金」という名称でも内容は大きく異なるため、インターネットで見つけた他地域の情報をそのまま参考にしないようにしましょう。
利用を検討している自治体の最新情報を確認することが重要です。
工事を始めてからでは申請できない場合が多い
多くの自治体では、工事着工前の申請が必須です。
リフォーム会社と契約した後や工事が始まってからでは、補助対象外になるケースも少なくありません。
物件購入後すぐに工事を始めたい場合でも、まずは自治体へ相談し、申請手続きを済ませてから工事を進めるようにしましょう。
募集に上限がある
補助金制度は年度ごとに予算が決められていることが多く、申請件数が予定数に達すると募集が終了します。
特に人気のある自治体では、年度の早い段階で受付を締め切ることもあります。
利用を検討している場合は、物件探しと並行して制度を確認し、早めに準備を進めることが大切です。

まとめ
今回は、空き家改修補助金の概要から、二拠点生活で利用できるか、補助金利用のメリット・デメリットを解説しました。
- 空き家改修補助金は自治体ごとの制度であり、内容は地域によって異なる
- 二拠点生活でも利用できる場合はあるが、住民票や居住期間などの条件を確認することが重要
- 補助金を活用するには、工事前の申請や募集期間などのルールを事前に把握しておく

